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DIY 日曜大工で家をつくる |
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「先に立てた木材が腐ってしまう。」なんていうのは、単に木材のことを誤解しているだけで、本当は時間をかけてつくった方がいいのです。 私の場合、屋根が出来た直後は壁がなくてスカスカでした。 構造材がむき出しで風が自由に通り抜けます。 その状態から外壁が完成するまでに2年の歳月が経過しました。 別にわざと遅らせたわけではなくて、本業の仕事が忙しかったことなどから遅々として進まなかったんです。 結果として年月がかかってしまいました。 これは良い建物をつくろうとするときにマイナスか? この間に木が腐ってしまうのか? いえいえとんでもない。その反対です。 骨組みを形作っている木材たちはこの間に十分乾燥して強度を増し、 乾燥に伴って収縮するために、外壁工事を始める前にもう一度クサビを打ち直し、 ボルトを締めなおしてやることにより、骨組み自体が強固になるのです。 木材は山から伐り出されたとき(生材)はたっぷりと水分を含んでいます。 木材の含水率という定義があって、含水率=(対象とする木材の重量−木材の全乾重量)÷木材の全乾重量×100 ということになっています。 (注:「全乾重量」とは機械装置などにより木材から強制的に水分を全て追い出したときの重量をいう。) たっぷりと水分を含んだ木材は、空気中に放置させると次第に乾燥していき、ついには周囲の温度と湿度に応じた含水率に落ち着きます。 このときの含水率はおおむね12〜15%程度です。 これを「平衡含水率」といいいます。 一方、生材の含水率は、場所が樹芯に近い方と樹皮に近い方とでかなりちがうし、樹種によってもちがいますが、 だいたい多いところで150%程度あるいはそれ以上に達することがあります。 これが乾いていく過程で、30%にかかる頃から、木材は収縮を始めます。 もとの大きさより縮んでしまうのです。 そしてそれに伴い、引っ張り強さや曲げ強さなどが増していきます。 「縮む」といっても、軸方向(長さ方向)の縮みはごくわずかで、幅方向の縮みが大きいのです。 専門用語でいえば「接線方向」の縮みが大きいため、木材に割れが入るのです。 木材は、長さはさほど変わらないが、幅方向には縮むのだ・・・と覚えておけばいいです。 製材所から木材を買うとき、特に「乾燥材」と言って指定しない限り、含水率のわからない、生材に近い材料が届きます。 私の場合はこのパターンでしたが、こういう材料で軸組みをし、しばらく放置していると乾燥に伴って縮むから、しっかりと組み合わさっていたはずのホゾ組みが緩んできます。 つまりガタついてくるわけです。 このままでは決して良くない。地震に弱い家になってしまう。 だから時々、打ち込んでおいたクサビを打ち直す。 打つとおもしろいほど入ってゆきます。 羽子板ボルトなども締めなおす。こちらも驚くほど緩んでしまっています。 私の建築現場は盛岡市郊外といえども山の中で、建築当時は周囲に全く家が無かったので静かでした。 その静かな環境の中で休んでいると、時々「パン!」とか「パシッ!」という音が聞こえる。静かなのでことさらによく響きます。 はじめは何の音だかわかりませんでした。 以前何かの本で、「幽霊がでるときには、その前にパシッという音がする。」というのを読んだことがあり、 夜一人で山の中の現場に泊まっているときにそういう音を聞いたものだから、怖くなったりしましたが、幽霊はついに現れませんでした。 その音は結構頻繁に聞こえるので、やがてそれは、柱や梁から聞こえるのだということがわかりました。 後で知り合いにこの話をしたら、それは木材が乾燥するときに発する音なのだと言われました。 私より年配の人たちは、ゆっくり時間をかけて家を建てた経験を持つ人が多くて、この音についてはよく知っていたのです。 この音は、軸組み直後から聞こえ始め、半年〜1年くらいの間はよく聞こえたが、その後徐々に聞こえなくなり、現在では全く聞こえません。 クサビの打ち直しやボルトの締め直しなどは、2年くらいの間、何度となく行いました。 その結果、締めなおし、あるいは打ち直しをするたびに、緩みが発生していました。 もちろん、最後の頃は緩みはごくわずかになってはいましたが、 半年程度ならかなり緩んでいます。 木材は私が想像していたよりもずっと長い期間収縮し続けるものらしい。 想像してみましょう。 もしこれが、生材に近い材料を使って、普通にハウスメーカーや工務店が建てるように、半年くらいの工期で建ててしまったらどうなるか? 工期が短いと、木材が十分に乾燥して寸法が安定する前に壁をつくってしまうことになります。 そうなると軸組みの接合部はガタついたまま壁の中に仕舞い込まれてしまって、永久にそのままです。 接合部がガタついていて、ボルトもゆるゆるになっている。 家中こんな状態だけれど、壁の中で見えないからわからない。 直す手立てもない。 また、柱が直接外から見える「真壁」ならともかく、柱が壁の中に隠れる「大壁」なら、 柱などの水分が十分に抜けないまま壁の中に閉じ込められてしまうため水分が抜けにくく、 腐りやすくまたシロアリの食害を受けやすくなることも考えられます。 こういうことがないように、且つ短い工期で建ててしまえるように、最近は多くの工務店が人工乾燥材や集成材を使って建てています。 人工乾燥材は短期間に人工的に含水率を落とした材料ですが、材の表面はたしかにそうでも、芯の方まで均一に乾燥されているかどうかわかりません。 その点、集成材は小さく(薄く)引き割った材料を乾燥させてから接着しているので心配なさそうです。 でも、柱や梁はともかく、胴差、桁、母屋、束、筋交いなど、すべてに集成材を使うわけにもいかないし・・ 集成材はたっぷりと接着剤を使っていて、人体への影響はどういうものだか・・・? 新規住宅着工戸数は年々減ってきており、ハウスメーカー、工務店は生き残りをかけて激烈な競争の中で生きています。 少しでも建設コストを下げるためには人件費をかけないこと、合理的な工法を採用し機械化できるところは機械化し、何よりも工期をかけないようにします。 木材という生物資源を使って、短い期間でいい建物をつくろうとすると、人工乾燥材や集成材を使うのは当然の流れだと思います。 もしそうでなければ、家中ガタガタの軸組みが出来てしまうでしょう。 大昔のように長期間風にさらされながら造るのでない限り・・・ じゃあ手作りの場合はどうか? 工期は関係ないとは言いません。 できるだけ早く出来上がったほうがいいに決まっています。 でも、現実問題として半年や1年でできるものではない。結果として歳月がかかる。 それは悪いことか? 決してそうではない。 人工乾燥材や集成材がなかった昔のように、ゆっくり時間をかけて木材を乾燥させながら建てていけばいいのです。 そのほうが一番理にかなっていて、安全確実ではないでしょうか。 人工乾燥材や集成材ではなく、無垢の木材を使うのです。 「長い間放っておくと、先に建てた木材が腐ってしまう。」だと?・・そんなことはありません。 確かに、木材は絶えず水や湿気にさらされたり紫外線を浴び続けると、腐ったり変色したりします。 だから、軸組みをしたらできるだけ早く屋根を(それも軒は深いほうがいい。)かけてしまわないといけない。でも、屋根さえかけてしまえば一安心。 風に吹かれて乾燥するのはうってつけだし、多少表面が黒ずんできても強度的には問題ないし、どうせ壁の中に隠れてしまうものです。 将来部屋の中から見えるようになる柱や梁であれば、後でサンダーをかけて磨いてあげれば、もとの美しい木肌が現れます。 「自分が自分と家族のためにつくる家」に関して言えば、建築に長い歳月がかかることは、建物にとっては決してマイナスではないのです。 むしろ、木材の乾燥に関してはプラスの要因の方が大きいと思います。 |
セルフビルドのための豆知識 【目次】 ●設計って、何をすればいいの?(1) ●設計って、何をすればいいの?(2) ●家の設計図を描くには? ●必要な図面の種類とは?(1) ●必要な図面の種類とは?(2) ●欠陥住宅にならないか?(1) ●欠陥住宅にならないか?(2) ●欠陥住宅にならないか?(3) ●道具は何が必要? ●バックホウを運転するには? ●バックホウ運転資格取得講習体験記 ●生コンの「配合」って何? ●鉄筋を加工するには? ●工期が長いのは悪いことか? ●「力」が必要なのはどの部分か? ●重い材料を扱うには?(材木) ●重い材料を扱うには?(屋根材) ●重い材料を扱うには?(壁材) ●模型をつくろう(1) ●模型をつくろう(2) ●模型をつくろう(3) ●墨付けの原理 ●墨付けの道具(1) ●墨付けの道具(2) ●継ぎ手と仕口 ●丸ノコの話 ●基礎工事の材料、価格などについて ●木材の手配(材木の価格、柱など) ●木材の手配(人工乾燥材について) ●木材の手配(集成材について)1 ● 木材の手配(集成材について)2 ● 材木の種類や寸法について ● 木材の手配(梁や土台について) ● アウトレット建材店からの資材購入について ● 建築資材の手配について ● トップライトの話 ● 屋根の勾配のことなど ● 屋根工事の話 ● 設備との関係 ● 電気配線工事の話(1) ● 電気配線工事の話(2) ● 第二種電気工事士の資格を取るには? 筆記試験編 ● 第二種電気工事士の資格を取るには? 技能試験編 ● 自分で電気配線工事をする手順 工事の様子 【目次】 ● 基礎工事(1) ● 基礎工事(2) ● 住宅模型と、構造材の加工 ● 軸組み ● 屋根 ● 壁の下地 ● 窓サッシ ● 外壁 ● 床下地 ● 階段 ● 電気配線 ● 電話線 ● 断熱材 ● 24時間換気システム ● 換気扇 ● 水道・排水・浸透枡 ● トイレ ● 風呂(ユニットバス) ● 内装壁 ● 天井 ● フローリング ● 建具ドア ● 自作網戸 さまざまDIY 【目次】 ● 収納棚 ● 押入れ ● 猫トイレ |
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