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D I Y 建 築 mini 講 座 設計編P4  〜 耐震性などを確かめるには?(壁量計算)

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T 設計編    2間×4間のシンプルな家をモデルに、自分で家の設計をしてみよう

1 柱の位置を考える。
2 窓やドアの位置を決める。
3 柱の位置を再配置し、耐力壁の位置を決める。

4 屋根の形と勾配を決める。
5 基本線の寸法を決める。
6 梁と桁の乗せ方を決める。
7 軸組み図を描いてみる。

8 耐震性などを確かめる(壁量計算)
9 土台継ぎ手の位置を決める
10 基礎のアンカーボルトの位置を決める

11 建築確認申請用の図面を描く

8 耐震性などを確かめる。(壁量計算)

今回は少しややこしい話ですが、自分で設計するには避けて通れない大事なステップです。



軸組みの大体の姿が決まったことだし、ヤレヤレ・・・一安心

でもこんなやり方で本当に大丈夫なのか?
地震が来ても大丈夫なのか?

それを計算によって確かめる方法があり、一定規模以上の建物をつくる場合は法的にも必ず行なわなければならないことになっています。


筋交いを入れた軸組みの配置が決まったので、筋交いの太さを決めれば、通称「壁量計算」と呼ばれている方法を使って確かめることが出来ます。

これは、建築基準法施行令第46条に定められた規定を使って、地震や台風の水平力に対して安全な軸組みであることを確認する方法です。

この確認作業は、建築基準法施行令第46条によれば、「階数が2以上又は延べ面積が50平方メートルを超える木造の建築物において」やらなければならないことになっており、

今回の例のように2間×4間の平屋の家だと規模が小さいため該当しないのです。
(一部、例外もあります。詳しくは建築基準法施行令を参照してください。)

でも、法律でどうこうというよりも、
実際に自分が使う建物が構造的に安全かどうかチェックしてみるのは大切ですから、やってみることにします。

筋交いは、断面が 45×90ミリの材木を使うことにして計算してみます。


この方法の原理は、
設計壁量必要壁量を算出し、両者を比較して設計壁量が上回っていればOK! ということなのです。

さらに、
「必要壁量」には「床面積によるもの」と、「見付面積によるもの」の2種類あって、それぞれを算出して数字の大きい方と比較します。

ではやってみましょう。


手順1 ⇒ 設計壁量を算出する



(1) まず建物の各階別に、耐力壁の長さの合計を求めます。これは方向別に求めます。

設計壁量計算の図1

この図で、x方向の耐力壁の長さの合計は 136.5+136.5+136.5+136.5 なので、計 546 になります。

y方向の耐力壁の長さの合計は 
182+182+182+182 なので、計 728 になります。  (単位はcm)

設計壁量計算の図2

(2)  (1)で求めた長さに、一定の倍率をかけます。

倍率は、頑丈な壁であれば高くなり、そうでなければ低くなります。

倍率は建築基準法施行令で決まっていて、次のようになっています。

軸組みの種類 倍率
(1) 土塗壁または木ずりその他これに類するものを柱および間柱の片面に打ち付けた壁を設けた軸組み 0.5
(2) 木ずりその他これに類するものを柱および間柱の両面に打ち付けた壁を設けた軸組み 1.0
厚さ1.5cmで幅9cmの木材もしくは径9oの鉄筋またはこれらと同等以上の耐力を有する筋交いを入れた軸組み
(3) 厚さ3cmで幅9cmの木材またはこれと同等以上の耐力を有する筋交いを入れた軸組み 1.5
(4) 厚さ4.5cmで幅9cmの木材またはこれと同等以上の耐力を有する筋交いを入れた軸組み 2.0
(5) 9cm角の木材またはこれと同等以上の耐力を有する筋交いを入れた軸組み 3.0
(6) (2)から(4)までに掲げる筋交いをたすき掛けに入れた軸組み (2)から(4)までのそれぞれの数値の2倍
(7) (5)に掲げる筋交いをたすき掛けに入れた軸組み 5.0
(8) その他国土交通大臣が(1)から(7)に掲げる軸組みと同等以上の耐力を有すると認めて定める軸組み 0.5から5.0までの範囲内において国土交通大臣が認める数値
(9) (1)または(2)に掲げる壁と(2)から(6)までに掲げる筋交いとを併用した軸組み (1)または(2)のそれぞれの数値と(2)から(6)までのそれぞれの数値との和

今回の例では、45o×90oの筋交いを使うことにしているので、上の表の(4)に該当します。
よって「壁倍率」は「2.0」です。



(3)  (1)と(2)から、設計壁量の合計を出してみます。

方向別の耐力壁の長さに「壁倍率」を掛ければいいので

x方向は・・・・
546 × 2.0 = 1092 cm

y方向は・・・・
728 × 2.0 = 1456 cm   と、なりました。



手順2 ⇒ 床面積による必要壁量を算出する


次の表の該当欄の数値に、建物各階の床面積を掛けて「床面積による必要壁量」を算出します。

建 築 物 階の床面積に乗ずる数値(cm/u)
階数が1の建築物 階数が2の建築物 階数が3の建築物
1階 2階 1階 2階 3階
(1) 土蔵造の建築物その他これに類する壁の重量が特に大きい建築物または(2)以外の建築物 15 33 21 50 39 24
(2) (1)以外の建築物で、屋根を金属板、石坂、木坂その他これらに類する軽い材料でふいたもの 11 29 15 46 34 18

今回の例では、屋根は軽い材料で葺くことにしましょう。 そして、平屋建てなので階数は1ですから数値は11になります。

床面積は 
3.64 × 7.28 = 26.50 uです。

   床面積による必要壁量は・・・・  
26.50 × 11 = 291.5 cm


手順3 ⇒ 見付面積による必要壁量を算出する


見付面積というのは正面から見たときに見える部分の面積だと思えばいいです。

で、これはx方向、y方向それぞれに求めるわけですが、それぞれの階の床面から 1.35mを超える部分について算出することになっています。

x方向の見付面積は・・・


x方向の見付面積

図の黄色い部分の面積ですから、 8.6 × 2.3 ÷ 2 + 7.46 × 1.6 = 21.83 u

※ 柱の芯で囲まれたものではなく、本当の外壁から外壁までの面積なので、柱芯から90oずつ膨らましました。

y方向の見付面積は・・・・

y方向の見付面積

図の黄色い部分の面積ですから、 4.9 × 2.3 + 3.82 × 1.6 = 17.38 u


さて、これらの面積に、ある数値を掛けることになっています。

ある数値とは、ほとんどの場合
50 です。

「特定行政庁がその地方における過去の風の記録を考慮してしばしば強い風が吹くと認めて、規則で指定する区域」という地区に該当していない限り 50 を掛けます。

よって、見付面積による必要壁量は

x方向・・・ 21.83 × 50 = 1091.5 cm

y方向・・・ 17.38 × 50 = 891.5 cm


手順4 ⇒ 設計壁量と必要壁量の比較検討


数字が全部出揃ったので、比較してみましょう。

必要壁量は、床面積によるものと見付面積によるものとのどちらか大きいほうを使います。

床面積による必要壁量は 291.5 なので、見付面積による必要壁量のほうが大きいですね。

   設計壁量と比較してみると・・・・

設計壁量 必要壁量 判定
x方向 1092.0 1091.5 設計壁量 > 必要壁量・・・・OK
y方向 1456.0 891.5 設計壁量 > 必要壁量・・・・OK

x方向、y方向ともに設計壁量のほうが大きいので、一応建築基準法施行令に定められた規定による安全確認はできました。

ただし数字をみると、x方向は設計壁量と必要壁量がほとんど同じで、かろうじてセーフなんだということが分かります。
実際の軸組みでは、念のためx方向(この場合南北の壁)の筋交いをタスキ掛けにして耐震性を高めることにします。



次は土台の継ぎ手位置を決めたり、基礎に設置するアンカーボルトの位置を決めたりしましょう。 (続く)







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